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はじめに
- 4月29日よりN2BRMとしてスタートするRM429東京1350 日本列島1/2縦断のブルベ走行録
→4月29日6:00スタートして、110時間8分後にゴール(認定申請中) - スタートから98時間後の5月3日8:00に姫路を出発し、約210km先の富山市内のゴールを目指す。
- この日はサイクルコンピュターの不具合・バグ等もあり、キューシートを眺める割合が多かった一日であった。
日時:2022年4月29日(金・祝)
スタート:4月29日6:00~5月6日6:00の間で各自任意で選択
スタート地:鹿児島桜島(キューシート参照)
ゴール地:富山県富山市(キューシート参照)
ゴール受付:完走後リモートブルべカードより認定申請のこと
認定距離:1350km (総距離1351km、獲得標高約13000m予定)
制限時間:112時間30分
https://randonneurs.tokyo/?p=15212より一部抜粋
前回の投稿は下記を参照して頂きたい。
5日目:5月3日(火)
予定ルート
8:00に敦賀市内のホテルを出発する。
この日は210kmを走行し富山まで到着、リミットは22:30である(残り14時間30分で210km走破)。
1ブルベ(約200km)の距離を残すのみである
風は序盤向かい風が予想されるが強くはなく、天候には恵まれている感がある。ただ日没後は一気に寒くなるので、リミットの22:30よりもできるだけ早く到着したいものである。
この5月3日であるが、深夜のホテル到着が遅くなり就寝が2:00頃であったが6:00頃に覚醒し朝食を摂るまでは良かった。
この日は早々に、スタート峠が発生したのである。
厳密に言うと「エレベーター峠」で7:15過ぎから約20分間ほど、客室のある2階からフロントがある1階に降りれない事象が出たのである。
10階建てのホテルであったが、エレベーターが1期のみで運用している。朝食を取る他の宿泊客、チェックアウト目的でフロントに降りる宿泊客でエレベータは常に満席。
2階にロードバイクを部屋に持ち込んで宿泊していた私であったが、チェックインのときは深夜でエレベーター利用は問題がなかった。
この日の朝はロードバイクとともにエレベーターに乗車することがとてもできないのである。
2階から1階に降りるだけなのだが、エレベーターに乗れる雰囲気ではない。かれこれ15分ぐらい時間だけが経っていく。その時に、とある宿泊客がエレベータに乗れないとみると、非常階段の方から下のフロアに降りていったのである。
クリート付のシューズで、ロードバイクを担いで非常階段を下れるものだろうか?このままエレベータ前で時間を使っても仕方がない。
非常階段を使って慎重に1階に降りることを決断した。
クリート付きのシューズで踏み外しを起こしてしまうと、転倒→即DNFになってしまう。
一つ一つ千鳥足の要領で、かつ手すりをしっかり捕まりながら一段一段下っていく。
なんとかエレベータ峠をクリアすることができた。精神的に早くも消耗してしまった。
最終日どうなるのだろうか?
C7 ローソン越前海岸店 1254km地点
越前海岸は宿泊旅館も多く、街並みも整備されている感じの雰囲気である。
途中、下記のモニュメントで撮影しながらまったりと進んでいく。
幸い、悩まされた広背筋・上腕三頭筋はハリを感じるが、痛みは強くない。
スタートから100時間3分後の10:03に撮影(AVE.12.5km/h) フェリー乗船時間含む
ここのローソンで1350kmブルベは最後のチェックとなる。富山までのゴールが後170kmであるのでゆっくりしても20:00頃かな?と皮算用をたてる。
地元チャリダーの方だろうか?反射ベストを纏ったブルベライダー(私)に対し、ローソン越前海岸店にて
「頑張って下さい」
と声かけられた。多くを交わした訳では無いが、非常にありがたい言葉である。
あとは先日貫通したタイヤ(裏にパッチ貼付)が最後まで持ってくれることを祈るばかり。
この日のトラブル
パンク・スポーク折れなど毎日のようにドラブルがおきているが、この日はどうだろうか?
(今朝のエレベータに乗れない事象は、トラブルに入れていない)
ブルベなど長距離を走る際には、サイクルコンピューターを2種類用いている。
○一つのサイクルコンピューターの不具合が起きても、ルート情報を残すため
○ライドのログを確実に残すため
いわゆるバックアップが効くようにするためであるが、今回2つとも様子がおかしい。
この日の走行距離をリアルタイムに把握することができなくなったのである。
上のサイクルコンピューター(GARMIN)は、タイヤの回転数で距離をカウントをしている。
下のサイクルコンピューター(BrytonRider750)はGPSより距離をカウントをしている。
見た目をスッキリさせるため、市販のスポーク用マグネットではなく、ネオジウム薄型マグネットをリアホイールのスポークに貼り付けていた。しかし3日目のホイール交換(スポーク折れ)に伴い、新しいホイールにセロテープで応急処置的に移管したのである。しかし取り付けが不十分であったのだろう。
これは私が注意すれば防げた事象であった。
この日6時間34分走行しているが、上のサイクルコンピューターが53km走行を表示「(マグネットの感度不良)と、下のコンピューターは、走行中いきなり強制再起動にて、測定距離が「0km」になってしまった。ともに、正確な距離が反映されていないのである。
ここまでまったりの速度ではない、、、
上のサイクルコンピューター(Garmin)のゴールまでのルート表示はされているので、あとはサイクルコンピューターがこれ以上不具合を起こさないことを祈りながら、この日の走行距離はところどころ、交差点名とキューシートを眺めながら残りの距離を推察していったのある。
(これが本来のブルベの形であるのだが)
また、下のBrytonRider750であるが背面にUSBMicroの充電端子があるが、接続部分がぐらついてコードを挿入しても接触不良により充電ができないのである。走行中充電しようものが、路面の凸凹によりコードと本体が抜けてしまう状態。後半100kmは使いものにならなかった。
後日、代理店のフカヤに相談したところ、修理は不可、再購入を勧められた
通常ライドにおけるRider750は画面が大きく使いやすい印象があるが、長距離(特に数日要するブルベ)では頑健性の点から、私にとっては使いにくいサイクルコンピュターになってしまったのである。
道中(呼鳥門)
この日は、日本海に近い平坦な道を北上して、福井県→石川県→富山県と向かうルートである。獲得標高もこの日の走行距離210kmに対して1000mはなかったと思われる。風も悪くなくいいサイクリング日和となった。
風光明媚な光景が続いていく。
カメラの画角の問題でキレイなアングルではないが、実際は雄大な光景である
風と波が作り出した自然の大トンネル
大きな岩が海になだれ込むようにせり出し、風と波の侵食で岩に穴がぽっかり開いた洞穴。長い年月をかけてくりぬかれた自然の大トンネル・呼鳥門は越前海岸を代表する景勝地です。以前は下を国道が通っていたが、現在では遊歩道が整備され、間近に見ることができます。
https://www.town-echizen.jp/spot/spot01Detail.php?id=266
道中(白山連峰~金沢)
石川県に入り小松空港近辺を過ぎて、県道195号を東に進むと白山市内に入る。
この2時間ほど前に加賀市を走っていたが、このあたりから白山連峰を眺めるように進んでいくのである。
平坦な道のりで見晴らしのいい光景に、雪山が映えるのである。
このあたりまでくると、富山市内まで70kmを切っている所まで来る。あと一息だ。
金沢市内に入ると「ゴーゴーカレー」に代表される金沢カレーのお店が多くなる。しかしせっかくであるのでご当地ラーメンを食べたくなった。そこでやたら目に入る「8番ラーメン」の存在が気になる。今回は高柳店に入店。
疲労した身体に味噌が染み渡る。バターのコクも食欲を掻き出す。普段ラーメンのスープを飲み干さないのだが、温かいスープを飲み干してしまったのである。
店の名前は、国道8号線にちなんで「8番らーめん」と名付けられたとのこと。
富山市内~ゴール(ローソン富山北新町店)1429km地点
今回のルートは金沢市内から富山までたどり着くのに国道8号線は使わず、国道304号を使った山越えになる。最後の登板区間である。富山県にはいっても大きな通りに出るわけでもなく進んでいくが、いかんせんサイクルコンピューターの距離表示がきちんとなされていないのである。
そして日が沈むと一気に寒くなってきた。雨が降っているわけではない。気温は10度ぐらいであろうか?
ウインドブレーカーの上に、レインウェアを羽織り山を下っていく。富山県に入ってから後30kmでゴールできるところであるが、のこりゴールまで5kmほどまで進んでも道がひらけてこない。
ゴールまでわずかだよね?
と心配になってから少し進んでいくと、県道44号に合流し一気に開いてきた。それと同時に車の数や、高い建物が急に増えてきた感じがしたところで、ようやくゴールを迎えることができた。
後はこの道をまっすぐ進んだろことに「ローソン富山北新町店」が見えてくる。
スタートから110時間4分後の5月3日20:04にレシート入手(AVE.13.0km/h) フェリー乗船時間含む
このとき2人のブルベライダーと合流。2人共「宗谷岬」を目指されているツワモノである。そのうちのお一人が激坂(@geki_zaka_mania)さんで、下記の写真は激坂さんに撮影をしていただいたものである。
おふたりとも、この日の宿まで走るライドに備えて防寒を整えているところであった。
ゴールしてホッとしたというより寒さから開放される喜びのほうが勝ったのである
敦賀~富山間210km 12時間7分 Ave.17.3km/h TSS212
まとめ
富山市内で宿泊したホテル(α-1富山荒町)であるが、テレビなしの部屋にて格安の素泊まりにしていた。
決して新しいホテルではないが、
ロードバイク部屋持ち込み可、大浴場(サウナ有り:時間制限有り)、ランドリー・マッサージ機が使え(料金無料)、朝食付きで5000円以下あった。
また富山に訪れる機会があったら使ってみたいホテルである。
この日はハードなコースではなかったため肉体的なダメージは少なく、予定通りに到着することができた。
最終日にサイクルコンピューターが2台とも正確な距離表示をしないことには少し焦ったが、大きな迷いもなくなんとか到着できたといったところだろうか。
BrytonRider750の接触不良は、今後のブルベに用いるには厳しいかもしれない。代替策をかんがえなければ、、、
本来の予定では、翌日の5月4日からは5日にかけて能登半島を一周する計画を立てていたのである。しかしゴールした私の身体のダメージを鑑みるとても遂行できるものではなかった。これは次回以降の楽しみに取っておこう。
そのため「5月4日」は、富山市内からまったりライドで金沢駅まで向かう予定。その後特急・新幹線を乗り継いて九州に帰る道のりになる。富山市内や高岡市内をぐるりと回って、賞味できていない「鱒寿司」をいただきたい。
しばらくは自転車にのることはいいかな、、、Twitteで少しでも「宗谷岬」まで目指されているツワモノライダーの方にエールが送れればいいな。とおもい帰路の準備をすすめるのである。
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