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※上記写真は2021年8月7日16:00頃撮影
初の1200㎞超(1300㎞)走行のブルベ走行録
N2BRM方式とは、「新型コロナウイルス感染症防止のための追加規定」で、一斉スタートではなく各々がスタート時間を選択できる
→8月8日3:00スタートとした。
結果であるが、元台風9号の影響により、オホーツク海全域に東からの暴風雨にさらされ、2日目約446㎞地点の宗谷猿払でDNF(リタイヤ)の判断
※8月14日より、スタート・ゴールである石狩地方に「まん延防止等重点措置の対象地域」となったっため以降の出走は停止となった。
スタート前
上記写真はスタート・ゴール地点から最寄りの石狩太美駅
綺麗な駅舎であり、新千歳空港から札幌で乗り換えは必要であるが1時間程度であった。
この数日後、、、異常気象によりDNFするとは思ってもいなかった。
位置関係はこの通り
私は宿泊(和室)を選択したが、
リラックスルームでの仮眠でよければ、入湯料金1200円程度+深夜料金(0時以降)1700円程度の3000円弱で滞在することができる。
600㎞のブルベの道中に、このような24時間対応スーパー銭湯があると非常に助かる、と思えるほどしっかりした施設であった。
食事処のスペース・種類も満足できるものであった。
私は利用しなかったが、あかすり・オイルマッサージなどの施術スペースが充実していた。もちろん浴場の施設も充実しており満足できる。
走行予定
月日 | 曜日 | 時刻 | 時間 (h) | 距離 (km) | グロスペース (km/h) | ネットペース (km/h) | イベント | ランドリー | 備考 |
2021/8/8 | 日 | 2:30 | ふとみ銘泉 万葉の湯 | ||||||
2021/8/8 | 日 | 3:00 | 0 | 0 | セブンイレブン当別太美 発 | ||||
2021/8/8 | 日 | 22:00 | 19 | 375 | 19.7 | 19.7 | 宗谷パレス 着 | 〇 | 10時間滞在(朝食あり) |
2021/8/9 | 月 | 8:00 | 29 | 375 | 12.9 | 宗谷パレス 発 | |||
2021/8/9 | 月 | 20:00 | 41 | 600 | 14.6 | 18.8 | 紋別セントラルホテル 着 | 〇 | 10時間滞在(朝食なし) |
2021/8/10 | 火 | 6:00 | 51 | 600 | 11.8 | 紋別セントラルホテル 発 | |||
2021/8/10 | 火 | 17:00 | 62 | 804 | 13.0 | 18.5 | ホテル摩周着 着 | 〇 | 10時間滞在(朝食なし) |
2021/8/11 | 水 | 3:00 | 72 | 804 | 11.2 | ホテル摩周発 発 | |||
2021/8/11 | 水 | 20:00 | 89 | 1118 | 12.6 | 18.5 | ホテルイースト 着 | 9時間滞在(朝食なし) | |
2021/8/12 | 木 | 5:00 | 99 | 1118 | 11.3 | ホテルイースト 発 | |||
2021/8/12 | 木 | 15:00 | 108 | 1309 | 12.1 | 21.2 | セブンイレブン当別太美 着 | ||
2021/8/12 | 木 | 15:30 | ふとみ銘泉 万葉の湯 |
北海道に移動する前に、予定していた工程表に沿って宿を手配していた。
初日の体力のあるうちに稚内まで移動し、信号で引っかかることが少ない北海道を「20㎞/h」で回せれば、宿でしっかりと休息が取れる計算であった。
8月8日(初日)
スタート地点 セブンイレブン当別太美店
北海道内は補給できるコンビニ等がすぐ見つかるとは限らない。実際スタートしてから85㎞まではコンビニは存在しなかった。
そのため1000kCal.程度は常にバッグに携帯していた(薄皮アンパン5個セット・羊羹・ジェルなどで)
宿泊先である「ふとみ銘泉 万葉の湯」から1分程度のセブンイレブンでスタート準備。
「N2BRM方式」スタートで日時は自由に選択できる。
スタート前の時刻が印字されたレシートを、指定されたサイトにレシート画像をアップしてスタート登録が完了。
8月8日3:00スタートは私だけのようである。
話し相手がいない孤独なブルベがスタートした。
初日は内陸部を走ることから「熊よけ鈴」をつけてスタート。
眠気覚ましと「ちりんちりん」となる風情のある音色が寂しさを感じさせなかった。
通過チェック1「吉野公園」65km地点
スタートから2時間43分後(5:43分撮影)に到着。ここまで信号が2~3個あったのみで一度もペダルを止めることなく到着。コンビニ等の補給ポイントも皆無。
キャンプ無料のキャンプ場として、多くの車が停車していた。
吉野公園の対面に自販機があったため水分補給をしたが、北海道内の自販機にはダストボックスが存在しない。
風や雪で飛んでしまうだろうからか?もしくは業者が回収できないからか?
8月6日・7日にスタートした方は「炎天下」であったため、水分補給に苦労されたのではないだろうか。
このような形で、ゴミをブルベのお供とした。
通過チェック2「美深峠」201km地点
スタートから10時間後(13:06分撮影)に到着。
そこまで暑さを感じない。8月8日は8:00頃に30度近くまで気温が上がったが、この日は以降30度を超えることはなかった、と記憶している。
ただ風が強くなってきた。本日後半以降さらに風が強くなってくる。早めに目的地である稚内までたどり着きたい。
通過チェック3「抜海駅」361km地点
スタートから18時間30分後(21:27分撮影)に到着。
250㎞地点の「音威子府」より雨が降り出し、以降100㎞以上(5~6時間)雨に晒されてきた。
ここで私の手持ちで一番大光量である200ルーメンクラスのライトが故障した(水没)
稚内に入るころには、風も強くなりペースも落ちてきた。
320㎞地点の超えたあたりだろうか?(結果として)唯一RM1300参加ライダーと遭遇した。
3人組で走行しており10㎞ほど先の「豊富温泉」を宿にしているとのこと。
私の宿は50㎞以上先であった。あまり多くを話すことができなかったが、目的が一緒の方と遭遇することで勇気を少しもらえた。
22:18(スタートから19時間18分)後に375㎞地点の「宗谷パレス」に到着。
最後は「千鳥足」というか風に煽られなんとか到着した、という感じであった。
でも、初日の予定としてはまずまずの走行実績である。
ここは温泉(大浴場)が完備してあり、コインランドリーも館内にある。
明日の天気は厳しくなることが予想されたため、早めに明日の用意を済ませ休息に費やした。
8月9日(2日目)
通過チェック4「稚内恵山泊漁港公園」379km地点
この日は朝食をホテルで済ませ7:10スタート。
風が昨夜から強くなっている。宿の館主に伺うと「(この風の強さは)珍しくない」とのこと。
北の試練・北の大地を感じスタートをした。
たった数㎞のノシャップ岬であるが、強風で自転車を設置することができず、柵に持たれかけけている。
元台風9号の影響により、オホーツク海全域に東からの暴風となっている。気温も20度を超えることがなかった。
稚内から紋別・網走まで約300㎞であるが、耐えられるだろうか?そう自答しながらペダルを回していく。
ゆっくりでも少しづつ進めば、という気持ちがあった。
通過チェック5「宗谷岬」414km地点
この日のスタートから3時間後(10:10頃)に到着。
平地であるが3時間で40㎞しか進めていない。
道中、ロードバイクに乗っている人は見かけない。
向かい風突風にあおられながらなんとか到着をした。雨はほとんどないが気温は14度であった。
宗谷岬で「日本最北端」の余韻に浸ることができずに、すぐにスタートをした。
宗谷岬での風はこんな感じ(17秒動画)。東から常に10~15mぐらいは吹いている。
この風できついのは、海沿いであるため遮るものが何一つ存在しないことである。いわゆる耐えるしかないのである。
他の参加者は今頃どうしているのだろうか?ペダルを回し続けているのだろうか?
目標としていた190㎞先の「紋別」まで予定の20:00到着は無理だろう。
この日の時速13㎞/hペースであれば、15時間後の翌日1:00に到着できる(かもしれない)。と考えペダルを回し始めた。
休憩「道の駅 さるふつ」446km地点
12:00過ぎには宗谷岬から30㎞先の「 道の駅 さるふつ 」に到着した。
向かい風に近い横風+海からの潮雨により、なんとかという感じである。
一旦ここでリフレッシュすべく昼食をとる。
幸い「胃」が問題がない。がっつりカロリーを補充して臨むつもりであった。
ここで私の1300㎞の挑戦がここで終わるとは、まだ考えていなかった。
リスタートしてから数分後であろうか?
海方面からの風に耐えながら進んでいたが、突風的に逆方向からのカウンター横風が入った。
ここで大きくよろめいてしまい、転倒しそうになってしまった。
幸い自動車が走行していなかったため大事にはいたらなかったが、北海道内は非常にスピード域が高い走行車が多い。
もし逆側によろめいたら、と思ったらペダルを回せなくなった。
また、ここでパンクしてしまう事態になったら、パンク修理はほぼ不可能(すべて吹っ飛んでしまう・退避スペースがない)でレスキューを呼んでも数時間はこの場で雨風に晒さなくてはならない。
と考えたら、道の駅へと引き返してしまった。心が折れてしまったのである。
道の駅に併設しているホテルにその場でチェックインをすませ、いったん待機。
まだルート上にいるため、DNFはこの時点では行っていない。
翌日の天気を確認してはみたが、ほぼ今回の1300㎞走行完走は不可能となった。
8月10日(3日目)
昨日の緊急待機から翌日であるが、以前強風・天候は変わらない。
当初の予定地は「摩周湖」であるが、昨日の目的地である「紋別」まで到達することも無理であろう。
この時点(5:00)でDNF連絡を行いRM1300㎞は終了。
12日昼までに石狩当別に戻るべく、走行ルートを策定する運びとなった。
まとめ
今回のブルベに挑むにあたり、暑さ・寒さはある程度予想していおりコンビニ等の補給も計算していたが、台風9号の温帯低気圧による突風は考えていなかった。
風は自分ではコントロールできない部分もあるが、スタート時間を前倒し(7日夜スタート)にしたら可能であったのか?
さるふつで待機することなくペダルを回していれば状況が変わっていたのか?
と考えてみたが、DNF判断は間違っていなかったと思う。
翌日以降、ルート・時間に縛られることなく石狩に戻る工程を考えることを喜びにつなげたい。
最終目的は「時間内にブルベを完走する」よりも、「無事に自宅に戻る」である。
ゆっくりと戻る石狩に戻る準備をおこなって RM1300㎞は終了となった。
使用したサイクルコンピューター
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