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※2022年3月30日 新旧製品比較の表レイアウトを変更
はじめに
- ロードバイクのクランクに取り付ける新型パワーメータで、バッテリー性能・サイズが改善
- 4iiii(フォーアイ)のパワーメータは比較的求めやすい価格であり、私のロードバイクには4iiii製のパワーメータを取り付けている(2台)
- パワーメータはレースをする人だけでなく、ロングライドで体力マネジメントを行う際、客観的に判断できる。
4iiii(フォーアイ)のパワーメータの取り扱いがイギリスの通販会社ProBikeFit(以下「PBK」)で始まった。このメーカーであるが、ツール・ド・フランスに出場するプロチームへの供給もおこなっているので実績はある。
日本の代理店「TRI SPORTS」ではまだ掲載がない(2022年3月10日現在)が、「Precision 3.0」という新しいバージョンのパワーメータである。
4IIII PRECISION 3 パワーメーター – 105 R70004IIII PRECISION 3 パワーメーター- ULTEGRA R8000
4IIII PRECISION 3 パワーメーター – デュラエース R9100
新旧製品比較
Precision 3.0が今回アナウンスされた製品であり、Precision 2.0と比べてみると
バッテリー寿命が100時間→800時間
クランク裏のセンサーの厚み 7.5mm→5.5mm
と画期的なスペックアップである。
Precision 3.0 | Precision 2.0 | |
---|---|---|
精度 | ±1% | ±1% |
バッテリータイプ | CR2032 | CR2032 |
バッテリー寿命 | 800時間 | 100時間 |
防水性能 | IPX7 | IPX7 |
パワーレンジ | 0~4000W | 0~4000W |
ケイデンスレンジ | 30~170RPM | 30~170RPM |
重量 | 9g | 9g |
高さ(厚み) | 5.5mm | 7.5mm |
通信プロコトル | ANT+, Bluetooth | ANT+, Bluetooth |
※実売価格(ProBikeFit) 2022年3月30日現在 | 105 R7000 ¥44,420 | 105 R7000 ¥34,033 |
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クランク裏に取り付いているセンサーであるが、車種によっては相性で取り付けが断念するケースが多いとのこと。事前にクリアランスの確認が必要になってくるのだが、日本の代理店でこのような記事が投稿されている。
(Precision 2.0のクリアランス確認)
Precision 2.0であるR8000クランク型を2年前に、R5800クランク型を4年前にそれぞれ3万円台中盤で購入した
上記写真は2022年3月撮影
旧製品であるR8000 Precision 2.0
工具無しで電池交換が可能であるが、センサー上蓋からCR2032電池が外せないケースが出てくる。
その際はマグネット(ケイデンスセンサ)を使ってCR2032を取り外す。
パワーとは
漫画:ドラゴンボールに登場するフリーザ様のセリフ
「私の戦闘力は53万です」という有名なセリフがある。
この戦闘力を測定する「スカウター」というアイテムが、ロードバイクにおける「パワーメータ」であると勝手に認識している。
パワーメータというパーツは、どのくらいの力でペダルを回しているか、という数値(w:ワット)であり、数値が高いと、それだけの力がクランクにかかるため推進力が得られる。
- FTP
-
1時間維持できる限界の平均出力(w)
いわゆる、1時間燃え尽きるぐらい全力で漕いだときにはじき出される出力である。ホビーライダーはそこまで計測できる環境がないので、事前のウォームアップから数分間の全力走で無酸素運動を行った後の20分間の出力に0.95を掛けた簡易値を用いることが多い
- パワーウェイトレシオ
-
体重1kgあたりどれくらいのワット数を出せるかを表した割合【パワーウェイトレシオ(パワーw/体重kg)】で判断することが多い。
パワーは体重が大きい人ほど自重がかかることから、軽量の方は相対的にパワーが少なくなってしまう。このため、相対値としてロードバイクにおける強い人(速く走れる人)の目安として用いられる。
例 体重60kgの人のFTP240Wのケース→240w÷60kg=4.0(w/kg)
「今日は2.5倍で1時間トレーニング」というのはパワーウェイトレシオのことを指している
パワーメータを取り付けるメリット
- 効率よくトレーニングが行える
-
感覚的でなく客観的な数値で可視化できるため、効率よく追い込んでトレーニングができる
引用:パワー・トレーニング・ゾーン計算ツール【PTB】−じてトレ - Zwiftを始めとするアプリにパワー値を転送できる
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室内でローラー台を使ってトレーニングする際、単調になりやすく飽きやすい
このようなオンラインで世界中の方とバーチャルライドできるアプリケーションを用いるとトレーニングが持続しやすい(有料)
600人近い世界中の方とバーチャルライド 左上の数値がパワーメータの出力値 - ロングライドの体力温存に役立つ
-
FTP以上のパワーでペダルを長時間まわしていると、体力の消耗がはげしくなる。無駄な消費を防ぐためにサイクルコンピューターでパワーを表示させていると、ペース配分が容易に管理しやすい。上記の表でいうとL2相当でパワーを掛けていると長時間出力できる。
私の場合、ブルベなどのロングライド時のヒルクライム(峠)で無理をしないようにパワー管理を行っている
まとめ
自転車パーツは日進月歩の世界で、どんどん新しい製品がアナウンスされる。
パワーメータで求めやすい4iiii製であるが、新製品はメリットがあるがまだ価格が高い設定になっている。
今後旧型(Precision 2.0)がディスカウントになることも想定されるため、検討してもいいだろう。
もっともパワーメータがなくてもロードバイクに乗ることに支障はない。効率よくトレーニングを行いたい・レースで結果を残したいといった目標がある方には向いている製品であり、多くの人が必ず取り付けなくてはいけない製品ではない。
パワーメーターの予算が厳しければ、心拍計でもある程度代用はできる。
私はデータを眺めることが苦ではない人間であるので、データが蓄積されるとそれだけ「頑張った」証として、まるでロールプレイングゲームのようなレベルアップに近い満足度がえられるために、パワメータを取り付けてトレーニングをおこなっている。
ロードバイクの走行に少しでもレベルアップをしたいのであれば、予算と照らし合わせた上でパワーメータというアイテムを検討してみてはいかがだろうか。
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