公式サイトはこちら
はじめに
- チームで走るブルベ【Flèche(フレッシュ):R熊本】に参加
- 2024年3月30日:佐賀県鳥栖市をスタート、ゴールである熊本市内までメンバー全員で目指す
- 天気は雨の心配がなかった。気温は22~10℃前後と走りやすかった
- スタート後24時間で363㎞走行の認定見込み
Flècheとは
チームで走るブルベである。
1チームあたり3~5台の自転車で主催者が決めたゴール(ナイスプレイス)へ自分たちが決めた360km以上のコースを24時間で走るものである。
チームがまとまってペースを維持しなくてはならない
Flècheの解説
フレッシュ(Flèche)とは、フランス語で「矢」という意味を持つ単語で、本場フランスのフレッシュ・ベロシオは、毎年復活祭の週末に、Concentration Pascale(コンサントラシオン・パスカール)に合わせて開催されています。
コンサントラシオンとはサイクリングにおいては全国各地のサイクリストが一箇所に集合して楽しむという形式のイベントであり、フレッシュ・ベロシオはコンサントラシオン・パスカールの開催地(プロバンス地方の町で、毎年変わります)を最終目的地として、各地のサイクリング・チームが集合する過程で行われます。1つの目標に向かって各地から集まってくる様子を、「的に向かって飛んでくる矢」に例えてフレッシュと名付けられました。
Flèche Japon2024(R熊本ホームページより一部引用)
Flècheの認定条件
認定を受けるためには以下の条件を満たさなければいけない。
https://www.audax-japan.org/brevet/fleche/fleche-rule/
- 最低でも3台の車両がゴールすること。
- 全車両が同じ距離を走行すること。
- 22時間目から24時間目の間に、25km以上を走行すること。
- 360km以上であること。
2024年R熊本主催のナイスプレイス
Flècheにエントリーしたチームは7チーム。
スタート地はバラバラであるが、各自がおのおの設定したルートをたどりゴール目的地に到着後、ナイスプレイスである熊本市の【神園山荘】を最終的に目指す。
ナイスプレイスで、打ち上げのBBQが開催される
今回のルート
我々のチームは、桜の開花時期に走るFlècheにぴったりの【Team SAKURA Express】という名称である。
大村公園や橘公園をめぐり、さくら鑑賞を行うルートとなる。
佐賀県鳥栖市(鳥栖駅)をスタート後に南西方面へ進んでいく。
佐賀市~武雄市~嬉野市を経由して長崎県へ突入。
長崎県大村市を通過後は、南東へ進み島原半島をほぼ一周する。
諫早市の堤防道路を通過した後は、北上して有明海沿いに進み、福岡県筑後地区を通過して熊本県荒尾・玉名を経て、熊本市にたどり着くルートである。
桜が見ごろの時期
名所を楽しむルートである。
スタート前
天候
日中は20度以上が予想され、暖かい気候が予想される。
半面、序盤の強い向かい風が厳しい予報となる。
また黄砂の影響を受ける日であり、日中は上空が霞んでいる道中となった。
雨は降らないが、黄砂の影響で鼻・喉が気になるところであった
服装
日中は軽装ウェア中心に、夜間の冷え込み時には重ね着で対応する
Rapha コアジャージ・ビブ
SKINS A200ロングスリープ
春秋用ソックス、カステリ製レッグウォーマ
(必要に応じて重ね着)
パールイズミ製15度対応 長袖ジャージ
Raphaメンズブルベフライウェイトウィンドジャケット
Raphaブルベ インサレーティッド ジレ(中綿ベスト)
スタート前準備
スタート地点である鳥栖駅で集合する。
互いに自己紹介、自転車や装備、今回の意気込み等について談笑を交わして準備する。
リーダーにお誘いいただいた、PBP完走者を含む経験豊富なメンバーである。
Kyousuke(@gios_kyousuke)さん:リーダー 写真中央
いのけ〜(@inokey77)さん:写真左から2番目
サイトウ(シュン)(@Shun_cycling)さん:写真一番左
Kissy(@hinamopapa)さん:写真一番右
FUJI(@Relax_Slowly):私 写真後方中央
個性豊かなメンバーでナイスプレイスを目指す。
序盤 鳥栖駅~雲仙市橘公園
スタート直後は信号で引っ掛かり、車の交通量も多くペースは上げにくい区間である。
まずは最初の佐賀県庁前でチェックを行い、嬉野武雄地区で昼食をとるプランとなる。
序盤の区間は走行スピードとして17㎞/hぐらいであろうか。
土日の行楽ということもあり、片側1車線の道路で交通量が多いことから、事故接触を起こさないよう、慎重に走行していく。
その中でチーム5人の走行スピードを確認しながら、時折先頭交代を行いつつ、ルートを進んでいく。
スタートして3時間弱の13:00前に昼食をとることにした。
場所は武雄市:御船山楽園から週百メートルのところにあるラーメン店。
濃厚でクリーミーなラーメン。生卵がまろやかを演出する
お客さんの入れ替えもおおく繫盛されている様子がうかがえた。
美味しく頂きました。
スタートした最序盤は、南からの横風で済んでいたが、武雄嬉野から南下してルートをたどる時には、強い向かい風区間となる。
この頃までは、自らの意思で先頭で風よけを担いペダルを回していく。
チームの中では、一番身体が大きいので風よけを買って出た
突風が吹いた登り区間では、体重の6~7倍のパワーを出していた区間もあった。
明らかにオーバーワークであった。しかしこのときは知るすべはない、、、
スタートしてから約90㎞ほどだろうか。
PCとして設定はしていないが、コース上に存在する桜名所である【大村公園】に立ち寄ることにした。
桜は三分咲き、あと数日すると満開になるところであるが、多くの花見客が桜を楽しんでいた。
道中のルート上の桜がきれいな区間で脚を止めて鑑賞することで、心のリフレッシュを図る。
スタートして120㎞過ぎの雲仙市橘公園でも桜チェック。
この時期は夜間のライトアップが施されイベントも企画がされていたが、時間の関係でルートを進めなくてないけない。残念。
コースの三分の一を走行し、Ave.16㎞/h前後であろうか。
交通量の多い国道中心に走ってきたこともあり、予定通りといったところであろう。
中盤 雲仙市~(島原半島)~諫早市内
日没にかかる少し前に雲仙市橘公園を出発する。
日没後の島原半島を通るルートでは飲食店はあまり多くない。
小浜地区でチャンポンを食す計画となる。
Flècheはチーム全員が24時間走行することが求められるブルべである。
しっかりとした補給が必要である。時折コンビニで補給は行うが、腰を落としてゆっくりと食事を摂る時間も必要である。
18:00を過ぎたころ、雲仙市小浜地区温泉街に到着。
小浜地区の名物【小浜ちゃんぽん】を食すべく、お店探し。
ちゃんぽんの昇りがある居酒屋で腰を下ろして夕食をとることになった。
ビールを飲みたいところであるがここはガマンガマン。
あっさりとしながら、エビの殻で触感を感じ美味しく頂きました。
日本3大ちゃんぽん(長崎・天草・小浜温泉)のひとつに数えられているよ
長崎県雲仙市小浜町で独自に培われた小浜ちゃんぽんは、豚骨や鶏ガラをベースに特産のカタクチイワシで出汁を取った、まろやかなスープが特徴である。雲仙岳麓にある昔からの温泉地である小浜温泉で、大正時代に長崎ちゃんぽんが小浜、天草へと伝わり、独自の進化を遂げたというのが定説となっている。長らく「小浜ちゃんぽん」という名は特に知られていなかったが、2007年に雲仙市職員である林田真明が地元小浜でちゃんぽんマップを作成したことがきっかけで、小浜ちゃんぽん愛好会が結成された。今では林田真明は「ちゃんぽん番長」の名で知られ、ここ数年小浜ちゃんぽん愛好会の活動を通して全国的に脚光を浴びている。現在、小浜温泉街を中心に15店舗ほどで小浜ちゃんぽんが提供されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%BD%E3%82%93
小浜でちゃんぽんを食した後は、夜間の走行となる。
昼間とは違い、車の交通量が少なくなり、走行ペースを取り戻す区間に入ったのである。
島原半島最南端の口之津近辺までは向かい風がきついが、以降は向かい風となるはずである。
この時点でまだ気力はあるが、向かい風の影響で少しずつ体力が削られていたのだろう、、、
島原半島はKyousukeさんと先頭を変わりながら進んでいくのである。
ベイガ船長とは
長崎県南島原市が口之津(くちのつ)開港450年を記念し、身長3.5メートルのゆるキャラ。 モデルは1567年に寄港したポルトガル船長とのこと。
CMで使われた海が近い駅として知られている、雲仙市【大三東駅】に到着。
夜間で真っ暗であったが、日中はきれいな有明海を眺めることができる。
その後は、諫早の堤防道路を進んでいくが、遮るものが何もない直線の道路である。
時折の突風に歯を食いしばったが、私のキャパを超えていたのだろう。
このコースの約3分の2が経過したころであるが、私の脚は売り切れてしまったのである。
3月30日23:44(スタートから13時間44分)で227㎞地点に到着した(Ave.16.8km/h)
向かい風区間を、身にあわない出力で回していたこともあったのだろう。
後半は全くの役立たずとなってしまった
終盤 諫早市内~佐賀県~熊本市内
日をまたぎ、3月31日に入った時間帯から終盤ルートとなる。
深夜の時間帯で24時間対応の店が少なく、仮眠を含めたゆっくり休める場所を探すこととなった。
諫早市内のコンビニを出発し、ゴールまで残り10時間ほどで残り140㎞ほどである。
通常のBRM(ブルべ)であれば、目的地に早くつ到着しても差し支えないのだが、Flècheはルールが異なる。
スタートしてから22時間時点の証憑が必要
そこからゴールまで、残り2時間で25㎞以上走行する必要がある
また一つの場所で『休憩は2時間を越えてはいけない』というルールとなっている。
ホテルやスーパー銭湯でゆっくりと休むこともできない。
タイムマネジメントが求められ、チーム員全員が順守する必要がある。
懸念されるのが、最後の最後にメカトラやパンク修理などで時間を費やし、制限時間オーバーということもあり得るのである。
これがFlècheが難しい、といわれる理由の一つであろう。
我々のチームは、リーダーであるKyousukeさんのマネジメントで、計画通りルートを進めることができた。
チーム内で話し合いを行った結果、スタートしてから約314km地点の大牟田市内のジョイフル(24時間営業)で、90分ほど食事と仮眠を兼ねた小休憩をとることにした。
ここでの仮眠が、気力回復に大きな影響を与えた
ジョイフルで休憩後のリスタート。
日が昇ってからは、22時間時点の証憑を確実なものにする必要がある。
3月31日8:01にコンビニエンスストアにてレシート入手
(スタートから22時間経過:ゴールまで残り27㎞)
22時間の証憑であるレシートを入手後は、ゴールを目指すのみである。
日が昇ってからは交通量が増え、渋滞箇所も散見される。
終盤の100㎞以上はKyousukeさん一人に先頭を引いてもらう形となった。
最後まで甘えさせていただき、ゴールまで進路をとっていくのである。
JR武蔵塚駅前のファミリーマートが、私たちのゴール地点として設定されている。
スタートしてから363kmの道のりを、チーム全員が欠けることなく到達することができたのである。
リザルト
スタートから24時間00分(AVE15.3km/h)に到着 363km走行
獲得標高:2182m(Garminサイクルコンピュターより)
TSS:592
懸念されたトラブル・身体の不調を誰もが訴えることがなく、ゴールできたのは感慨深いものである。
これは一人で走る区間がおおいBRMにはない、達成感であろう。
ゴール地点のレシート入手後は、ゴールチェックであるナイスプレイス(神園山荘)まで3㎞程ペダルを回していくのである。
まとめ
ナイスプレイスに到着後は、ゴール受付を行うべく、証憑類の確認やブルべカードの提出をおこなう。
問題がなければ認定される見込みである。
その後のBBQ開催までの時間帯で小仮眠を経て、打ち上げの時間である。
各方面から集まってきたフレッシュのチームならびに、並行して行われたトレースのメンバー合わせて、50名ほどはおられたと推察できる。
馬刺し屋さん・社長からの高級肉差し入れもあり、贅沢なBBQとなった。
美味しいお肉をいただくことができました。
ありがとうございました。
社長、ごちそうさまでした
【Flèche】を駆け抜けた爽快感、美味しいお肉をいただいたBBQで得られた満足感の余韻を残しつつ、各々帰路に向けて動き出す。
おうちに無事帰るのがブルべでは一番大事なことである。
一人でも走ることができるBRMと異なり、チーム全員が同じペースで進む必要があるFlèche。
目的地に速く到着することが許されず、滞在時間も制限があるタイムマネジメントは難易度を上げるものである。
チーム全員の脚力を踏まえた上で、ペースを維持して進むのは簡単なことではないのである。
終盤の私は脚がダメダメであったが、来年以降の目標として、余裕があるライドができればと考えている。
もう少しチームに貢献できるように、と感じた次第である。
そのためには、最近さぼり気味であるロードバイクのライドを増やす必要があるのだろう。
FUJI
体力低下が否めないアラフィフチャリダー、気持ちだけは30歳代前半
- 出生:1970年代生まれ 埼玉県
- 体格:身長184cm 体重72kg
(2024年4月現在)
- ロードバイク歴:10年
(年間走行距離10,000㎞程度) - ライドスタイル:
ブルベ歴:
【SR達成】2017~19・2021~23年
:
2022年RM1350(鹿児島~富山)1/2日本縦断
バイクパッキング:
東北縦断・四国一周など
ファンライド・Zwift
- メインバイク:CANYON Ultimate CF SLX
- セカンドバイク:TREK Émonda SL5
- メンテナンス:主にセルフ
コメント